1人で生きる人の理想が綺麗に心地良く描かれていた。
平山が、非日常な日もたとえ孤独な日であっても、誰と関わりすぎることなくひとり過ごせる強い人であるからこその、人との繋がり方だと感じた。
平山の周りの人々は皆、結局帰る家や親密な仲の人がいて、心が折れそうになった時最終的に帰る居場所はきっとそこなんだろう。ただ、一時的に逃げるシェルターとして頼りたくなる安心感が平山にあって、みんなどこかのタイミングでそのシェルターに救われた。平山にも、最終的に帰る居場所があれば良いと思うが、それがないことが平山の自由な魅力を担保しているんだろう。
1人で生きるというのは気楽だし感性も自由にいられるし、映画の中の日々は素敵だったが、私はこんな生き方はとてもできないな。
それでも、帰り道微笑んでしまうような、日常がもっと鮮やかに見えるようになる、良い映画だった。（帰り道に、お気に入りのパン屋さんでいつもより丁寧に店員さんにお礼を行って、バイト先の常連さんに教えてもらった音楽を聞きながら帰った。出町座からの帰り道も含めて、良い映画だった。1人で見ると浸れて良い）
