ヒカル

PERFECT DAYSのヒカルのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
3.5
3/15のDUNE2迄観たいものが無く、アカデミー賞を楽しむ為に、パリ・テキサス、ベルリン・天使の詩共に自分にとっては☆3.5くらいでボチボチだったヴィム・ヴェンダース監督作を期待値3.5で劇場へ。(コロンボ好きなのでベルリンの方が楽しめました。)


公開から約2ヶ月経過してますが、約70席の小箱はお年寄り多めの約60%の入りで盛況でした。前のソロおじいさんが唸ったり咳するのがうるさかったです。上映中もそのおじいさんの常時点灯する安物のスマートウォッチ?に度々邪魔されました。(退屈されてたのか腕の動きがダイナミックでした。)劇場体験を邪魔するのは吹き替えアニメでのキッズが1位ですが、頻尿も有り老人が確固たる2位かと自分は思ってます。エヴァやメイドインアビスに来ている30〜50歳の調教されたオタ系のお客さんが1番信頼度高く安心できます。


感想ですが、期待値通りに☆3.5でした。数十年前のテキサス、ベルリンと同様のヴェンダースさんであり、俳優が豪華で美しい人や演技が上手い人が多く、美しいカット、余白多すぎで、映画リテラシーが低い自分には退屈はしないが、もう少し観客を楽しませても良いのよ、と思った次第です。(スクリーンのサイド黒塗りも自分は貧乏性で損した気分になるので嫌いです。WAVESの様にシーンで変化するのは好きです。)個人的な問題は自分がロック・ミュージックをあまり好きで無いのが致命的にあわない理由です。


最近、1人アケルマン祭り(4作でギブ)を家で開催してたので、途中迄はジャンヌ・ディエルマン...と同じ?と心配しながら観てました。勿論違ったのですが、微妙な難しい演技よりも少々のカタルシスや発狂シーンなどが欲しかったです。(若い丸い顔の娘さんは誰か知りませんが可愛らしかったですし、役所広司の小さな事でこぼれる笑顔も良かったです。)


日本財団及びTHE TOKYO TOILETから資金を引っ張る為の若干プロモっぽい面は少し目につきましたが、競艇のレース観戦が好きな自分にはギリ許せるレベルかと思いましたし、ユニクロマネーも引き出してヴィム・ヴェンダースを日本映画で起用出来たのは凄い事かと思います。


関心領域が本命の国際映画賞ですが、本作も小津安二郎オマージュに満ちているらしいので、その辺りが評価されて取れたら良いなと少しだけ応援しときます。(小津安二郎オマージュがどこなのかは全くわかってません。)
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