毎日同じルーティンを繰り返し、トイレ掃除の仕事に行く主人公。
休みの日は、撮りためた木の写真の現像と行きつけのママの店で一杯。
普段は銭湯から赤ちょうちんの安い店での一杯なので贅沢感が出る。
何気ない日常にも、出会う面々で小さな不幸やドラマ、葛藤がある。
自分の孤独が浮き彫りになり、寂しさを相対的に実感することになる。
社会で生きている限り、完全な孤独は難しく、何かしらに巻き込まれて、プラスにもマイナスにもなる。
木漏れ日のように光と影が入り混じるのが人生であり、最後の主人公の涙は、孤独に生きる者のカタルシスであり、精神の救いの作業だったのかもしれない。
兎にも角にも、名作です