このレビューはネタバレを含みます
「何も変わらないなんてこと、ないですよ」
役所さんが掃除のお仕事をしている話、以外特に何も情報を仕入れてなかったわけだけど(カンヌと日本アカデミーは確認した)、「日々の重なり」がその人を形作るのだと改めて感じたりした。
現実でも「この人何を考えてるかわからない」ってことって割とあったりするけど、「自分以外との関わり方」を見ると、知らなかったところが見えるような気がする。
バイトをぶっちした彼は、耳を好いてくれているあの子に見せた顔の方がモテそうなんだけど、きっと彼はそういう生き方なんだろうね。
平山さん(役所さんの演じた方)は、無口だけど、「人間」が好きなんだろうなぁって感じた。
目は口ほどに物を言う、と言葉の意味がある意味1番わかる作品だと思う。この2時間、平山さんの人生を眺め続けた後に「ラストシーン」を見るとなんだか心が穏やかになります。この体験なかなかないと思うので、ぜひ。
人生、仕事とかしてると時間割が変わるとかもないので毎日同じことの繰り返しだと思うことも多いかもしれない。
でも実際は、「全く同じ日など1日もない」んだよなって改めて。
あと同時にさ、仕事帰りにいつも立ち寄る飲食店があって、「お疲れさん!」って言ってもらえる大切な場所があるの、すごく憧れるなぁ……。