公開最終日にようやく鑑賞。
主演が無口なこともあるが、率直に静かな映画でした。私生活を淡々と描いたドキュメンタリーのような作品。同じことの繰り返しのような毎日を幸福と感じるか、味気が無いと感じるか見た人にとって受け取り方は違うであろう。後者な私にとってこの映画は、主人公が他人と干渉しない幸せそうな前半は静かで単純で鑑賞者にとっては苦、徐々に他人の干渉を受けることで単調な日々が掻き乱されていく。主人公にとっては苦であろうが、鑑賞者にとっての楽となる、立場が逆転していく映画。
タバコに咽せる2人のシーンが美しく感じた。
東京の有名建築トイレが多く映し出されていて建築を学ぶ身としては非常に面白かった。ラストの役所広司の表情には感銘を受けた。