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PERFECT DAYSのaiのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
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いやいや村上春樹の世界かよ、とつっこみたくなった。
日常を描いているはずなのに全然リアリティがなくて、ファンタジーを観ているよう。

早朝の掃き掃除の音で目覚め、ガラケーを使い、フィルムカメラを毎日木に向け、カセットテープを聴きながら通勤する。今時びっくりするほど超絶アナログな生活を繰り返すトイレ清掃員の平山。
彼は人生を達観し淡々と生きる人間なのかと思いきや、ルーティーンを崩された瞬間に怒りを露わにする。
人間らしいとも思うが、若干の違和感があった。
そもそもこの生活を長年続けている訳でもなさそう。
色んな設定が甘く、気になって物語に集中できなかったというのが本音。

ラストシーン、役所浩司のあの表情。Pearlのミア・ゴスを彷彿とさせる顔だ。あの顔だけでこの映画を観る価値がある、そんな顔。

"木漏れ日"は美しい。それは間違いない。あと選曲がすごく良かった。

2024年、11本目。
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