このレビューはネタバレを含みます
実は世界は幾つも存在していて、その別々の世界は繋がっているように見えてそうではない。大切な人でも世界が違えばどうしたって分かり合えない──諦めにも似た、確固たる彼の答が印象的。
冒頭、パターソンを思わせるレペティション
僧のような生活かと思いきや、割と感情豊かな彼が時々負の感情を静かに露わにしつつ、些細な出来事にしあわせを見いだす彼による彼のための満ち足りた日々。彼は影に自分を重ねているようだったが、他人との距離を保って踏み込まず踏み込ませずな彼の臆病な部分が人間らしく共感できた。
ロスト・イン・トランスレーションでも感じたが、日本の外からは東京がこんなに綺麗に見えているのかしら？
