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エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命のumのレビュー・感想・評価

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二つの大きな力の狭間にいる人ということで、ユダヤということは置いても、たしかにスピルバーグが興味を持つのもわかる題材。けれどスピルバーグが撮れば、その中間にいることの信念のようなものを描いてしまいそうだが、ベロッキオは果てのない葛藤こそを見出す。視線の行き来や心象風景などによる心理描写も臆さず、しかしだからといって誰一人容易な共感を許してくれる人はいない。毎瞬間ごと、人物たちを忠実に描こうとするが故に、映画全体としては複雑な仕上がりになっている。
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