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落下の解剖学のハのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
5.0
自分が見たものがなんだったのかわからない。登場人物の感情の動きにフォーカスするのかと思いきや、意外と淡々としていて、じゃあ急展開が待っているのかというとそれもスルスルと穏やかに進んでいく。人間関係というシークエンスに対して、証拠、正義、結論、理由といった事象や物事という要素が刺さる。要素を並べても繋がらないものは繋がらない。それを繋げる、表層には出てこないものを理解できた弁護士の仮説に納得できた気もする。でも彼も結局見れたのは点だけ、見ようとし、考えようとしていたことも点に近かったが、徐々に変わっていっていた。成熟した大人の会話に、confusedしたDanielが飲み込まれていく。でも最後の言葉は核心を突いてたな、あの場面だけでももっかいみたいぐらい。
大事な場面で、発言者や発信元を見せない手法。淡々とストーリーが進むのをより助長させる。
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