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落下の解剖学のpetipetiteのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.8
この世界に身を投じることは重力の原理から逃れられないことでもあり、ベクトルが落下へ向かっていると気づいた時にはもう遅いのかもしれない。

落下地点。その直前の最も加速度が高い瞬間を、それ以前の朧げで主観と客観の曖昧な記憶を手繰り寄せながら、見えないもの、見たくないものを解剖していくように、死の真相を探る。

人間関係において「真実」など存在するのか?

芸術におけるパワーバランス、羞恥心、才能...『TAR』と通じるところを感じたり。

犬(Le chien)は伴侶種であり、そして、やっぱり媒介者でもあるなぁと。
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