ぐり

落下の解剖学のぐりのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.2
俳優さんが凄かった。
会話劇に飲み込まれた。

裁判での弁論対決は圧巻。
とても見応えがある。

夫婦の録音された喧嘩の様子は、2人の心情が強く伝わってきた。
これが価値観のズレというやつなんだと思った。
お互いが自身の正当性を主張し、それぞれの主張は、双方に一定の道理性を持っているように感じて正に価値観のズレとしか言いようがない。

自らの結果は自らの選択の結果として出来事を受け止め、あくまでも個の幸せのために家族を大事にするサンドラ。
一方サミュエルは、家族という調和を第一に考え、個よりも家族が大切で、そのためには自らの犠牲も厭わないという考えに見えた。

ダニエルは何が本当かわからなくなって、最後には、自分が本当に信じられるものを信じることを決める。

とても人間らしい人間のドラマだと思った。


ダニエルの演技には少し違和感。ダニエルは盲目ではなかったのかな?弱視だった?ところどころ、見えてるような演技が気になった。

サンドラの演技が好き。
戸惑いの演技、強く何かを訴える演技、とても良かった。
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