サプライズ

落下の解剖学のサプライズのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.6
真実よりどう思っているか

パルムドールを取ったこともあり、どんなラストを見せてくれるんだろうと、期待しすぎた。フランス映画なので、結構ぬる〜っと終わる。この映画はどちらかというと絶壁に立たされた時の人間の心理描写等が秀逸な作品であるため、どんでん返し・衝撃のラストを彷彿とさせる予告自体、ナンセンスなんだろう。にしても、映画は靴紐のようにきちんと結んで終わって欲しいたちなので、本作のように緩いままだと締まりが悪くてスッキリしない。

2時間半越えかつ、会話劇と言っても過言では無い法廷ドラマなのに、退屈を感じさせない作りになっているのは凄い。音楽の色やタイミング、多方面から読み解く展開も見事だった。盲目の男の子、そしてワンちゃんの演技には目を奪われる。ただ、もっと<正義とは何か>みたいな思い悩まされるメッセージが込められていると想像していたから、この点数になってしまった。

2024-55
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