よくある法廷ミステリーの設定で特に気を衒った演出等がある訳でもないのに途轍もなく面白い。
法廷という舞台において明らかになる家族関係、真実は観客にさえわからない不確かさ。
裁判が佳境に入る中ワイドショーが言う「死の真相はどうでもいい。自殺よりも他殺のほうが面白い」と言う言葉。
よくあるミステリーの型を取りながら、"殺人というエンタメ"を楽しむ我々を皮肉るかのようになっている。
真実を考えることはナンセンスだが、勝訴した直後に夜更けまで宴を楽しみ子どもが寝てしまう時間に帰宅するあたり、夫が言うように育児を押し付けていたのだろうなぁ…