寝るのだいじ

落下の解剖学の寝るのだいじのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

小説家夫婦の旦那さんが転落死した事件が、奥さんのせいなのか探っていく話。

胸くそな上に、その程度の話なのか?と人間の浅ましさに拍子抜けし、数多の受賞歴に期待しすぎたかもしれない。
冒頭の旦那さんのヒップホップ爆音が、煩さを体感させる為のものかもしれないが、程度があるだろうと思った。

盲目の息子の記憶力は確かだろうし、そうでなければ最愛の犬に過去に奥さんがした毒殺未遂を再現したりしないだろうとしか思えなかった。
奥さんがした、旦那さんの小説のアイディアを盗む件は、創作している人ならその残忍さは理解できると思う。そんなことされて、奥さんのあらゆる身勝手さに付き合わされていたなら録音も鬱病も当然としか思えなかった。

奥さんは弁護士とは過去に恋人同士で、女性との不貞行為の時期に交際していた可能性もあるなと考えて気持ち悪かった。
息子は奥さんのことを信じてくれていたが、判決で勝訴して応援してくれた息子に会うのではなく、関係者達と飲み明かしていて、最後までだらしなかった。
明確にはされなかったが、以上の人間性から奥さんが犯人としか思えなかった。

息子が、夫婦仲の悪さ、視力を奪われたこと、よくわからないまま引越や裁判に巻き込まれたこと、ただただ犠牲者だった。つらい。

最近の映画だと、エンドロールで「作中の動物に危害は加えてません」のような表示があるが、本作ではなかったので不安になった。
でも先日のオスカー授賞式には犬も元気に出ていてちょっと安心した。