落下の解剖学のHiroのネタバレレビュー・内容・結末

法廷ものは好きなのでかなり楽しかった。
話が進むにつれていろいろなことが明らかになるが、ほとんどが状況証拠で、回想のように映る映像も誰かの記憶や想像でしか無い。「さっき映っていたあれが実は...」とか「あの時話していたあれが...」とかではなく、ただ単に観客が知る由もないことが明らかにされていくだけで、しかもそれが必ずしも事実とは限らないし、最後に明確な答えが提示されるわけでもないので、謎解きを期待してしまうと物足りなさを感じるかもしれない。
裁判自体は推定無罪の原則に則り無罪で終わるわけだが、一連の裁判を通じて夫婦の実態が解剖され、息子や世間に知られてしまうのはあまりに辛いと思った。