落下の解剖学のSetoKCのネタバレレビュー・内容・結末

パルム・ドール、アカデミー賞脚本賞受賞も納得の素晴らしい傑作でした。
特にすごかったのが法廷でのシーン、今まで見た事のある法廷でのシーンとは違ってリアリティかつ緊迫感が半端ない空気感であり、定期的にカメラワークが傍聴席に座ってる息子視点になるので自分も傍聴席からこの法廷を見ているような気持ちになります。
それに脚本の作りがすごいです。自殺か他殺か分からないような1つの事件をいくつかの視点から見せることによって捉え方が変わっている作りだったり、これといって伏線が張られていたり、どんでん返しの展開がある訳ではないですが、法廷劇の作りに目を奪われます。
個人的には後半1時間がかなりおもしろかったです。両親の喧嘩やそれを初めて知る息子、特に聞いて泣きながら証言台に立つ息子の姿には心震えました。
裁判の結果は見た人の主観に任せた終わり方になっていたのが良かったです。