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落下の解剖学のToday4601のレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.8
雪山の山荘で起きた男性の落下死。
物語は事件の真相追及よりもだんだんと夫婦、家族の実情が暴露されるように展開していく。
両親の実情に追い詰められていく息子の気持ちを思い、彼の弾くピアノの音が悲鳴にも聞こえて胃が痛くなる。劇中で使われる音楽は常に見る側の感情を引っ掻くような不快さが残る。それはそのまま登場人物達の心情にも繋がっているようだった。
真実は明かされず、観客は心情的にたくさんの荷物を抱えたまま劇場を出ることになる。私としてはもう少し分かりやすい結末を求めてしまった。
パルム・ドック賞を受賞したスヌープが本当に素晴らしい。あれが全て演技だったとは!
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