さくぞー

落下の解剖学のさくぞーのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

ようやくですよホント……。個人的に面白かったかは置いといて、今まで観た中で最もしっかり"裁判"が描かれた作品かと。スコア低めなのは俺の価値観で譲れないし作品や好きな人に申し訳ないんだけど、これだけ評価されて然るべき作品だとは思ってます、マジで。「なんでこんなのが賞取ってるの?」という意味の☆3.6じゃないです。

途中テレビ司会者が言ってた「小説家が夫を殺した方が面白い」、ラストのサンドラの「ただ終わっただけ」。この2つがキモなのではないか。
映画を観にきて、結局ただ裁判を見せられただけ。しかしそれが狙いなんだろうなと思う。裁判なんて全部AIでやればよくね?て途中で思ってしまったもん。裁判が最も公平に人を裁く手段でありながら、人間が事実だけでは究極どうしようもないということ。
サンドラたちに感情移入していたし、検察官を不快に思うとこもあった。なのに勝訴したけどスッキリし切らない。本当に謎が解かれるのはフィクションの中でしかあり得ないのだと痛感した。そしてフィクションにはそういうのを求めちゃってしまう俺のような人間はこんな点数になってしまいます。ただエンタメとしてのサスペンスやミステリーを観たいというだけなら『梟ーフクロウー』『ゴールド・ボーイ』とかを観た方がいいです。

キャストは全員最高。メッシはパルムドッグか?と思ってたら終盤に助演男優賞級の演技力を見せつけてきた。すげえ。

映像:=====B
脚本:======A
編集:===D
俳優:=======S
人物:======A
音楽:=====B
音響:=====B
【MVP】
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