このレビューはネタバレを含みます
途中でウトウトしたし、1回見ただけではよくわからなかった。
多くの考察などを読み、自分なりに考えた結果。
やはりサンドラ(ザンドラ・ヒュラー)が夫サミュエル(サミュエル・タイス)を殺した。
息子ダニエル(ミロ・マシャド・グラネール)は外で両親の諍いを聞いたと証言したのに、後に部屋にいて諍いは聞こえなかったと訂正している。これは、事件当時寝ていたという母サンドラの証言に合わせたものである。
息子視点で考えるとよくわかる。自分の面倒をよく見てくれた父を殺人の被害者とするのは忍びない。自殺とした方が遙かに良い。
母に関しても殺人者とするより無実とする方がどれだけ良いかわからない。これからも母と生きていくのだし。裁判所関係者から、「あなたが決めるべき」と言われたし、ここは僕が決めよう、となった。
いろいろ盛り込みすぎて無駄に長くなり、何に力点を置くのかも曖昧で中途半端な印象がある。アカデミー脚本賞に値するとは思わない。
確かにサンドラ・ヒュラーの演技は大したもので、ケイト・ブランシェットに次ぐぐらいの演技力は感じたが。
夫婦げんかの有様は凄まじく、「マリッジ・ストーリー」の比ではない。私が見た映画史上1番で、戦慄するほどだ。本作で最もインパクトがあったのは、これだ。
この監督は、今後さほど伸びないと思う。