鮭茶漬さん

落下の解剖学の鮭茶漬さんのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
2.0
週刊誌報道がセンシティブなあまり、法的な根拠は無くとも「時代だから」というよく分からない理屈で何かを排除する。この映画でも、主人公が弁護士から言われる、転落事故の真相も曖昧ながら「事実より世間がキミをどう思うかが重要なんだ」と。非常に現代的だなと感じる。

とにかく会話劇だ。脚本の熱量に圧倒される、推理小説を読んでいるような重量感。その分、アクション、映像的な画期的な演出、映画である利点があまり感じられず、まるで裁判の傍聴人になったかのような情報量をひたすら整理する作業に追われるのに終始するため、パルムドールにしては凡作という印象。『ポンヌフの恋人』以来、フランス映画が苦手なのを再確認しました……ごめんなさい。
鮭茶漬さん

鮭茶漬さん