雪山の山荘で一家の父親が屋根裏から落下して死んでしまい、残された母親（小説家）と息子（視覚障害がある）を捜査する話。
母親の過去の不倫や父親の創作に対する焦燥感など、いろんな事実がちょっとずつ明らかになっていくなかで、証言が変わったり偏った解釈にねじ曲げられる過程も見えて面白かった。
予告を見た段階で、もっとミステリー要素の強い、トリッキーな作品なんだと勝手に思っていたので、結末はちょっと拍子抜けしたけど、後からじわじわよかったなあと思う。
人はいろんなことを隠しているし、過去に受けた傷はずっと残り続ける。加害者側がもう気にもとめてなくても。
冒頭のインタビューのシーンで爆音で音楽を鳴らし始めたあたりからかなり不穏だったので、見終わる前と後で印象が変わる、みたいなことはあんまりなかった。
ずっと不穏だしずっと怪しい。
主人公の過去の言動が第三者や物的証拠によって段々明らかになっていくあたり、見ていて何度も『怪物』を思い出した。
すごく丁寧に巧妙につくられた映画だったんだなあと改めて思う。
それにしても弁護士がかっこよかったな、、犬も可愛かったな、、、
