LcK0812

落下の解剖学のLcK0812のレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
4.9
あらすじなどは法廷サスペンスの体裁だが、実際はうつに理解のない世間&検察VS愛する人の死を受け入れるので精一杯な家族の話だった。

今日見るんじゃなかった。
因果なものだが、ロックを愛していると、大好きだったりほんのり好きなアーティストを年齢のわりにはたくさん見送る羽目になる。
だから今日、見てよかったかもしれない。
この映画はPTPのSUNRISE TO SUNSETぐらいしか補完するものがない。
それぐらい、法廷劇は飾りだった。

一つだけ断言できるのは、患者が自殺未遂さえしたことないと言いきる精神科医なんてヤブだってことです。
フランスはどうか知らんけど、日本でこんなこと言ったら(こいつロクな仕事せんな)と思われること確実です。

また、うつに限らず、向精神薬を服用しているときと、中止しているときで、患者の言動・行動は客観的にほぼ別人になります。
家族や友人に患者がいれば、おのずとわかるはずです。
ありふれた精神疾患さえこんなに無理解なのか、をつきつけられるようで苦しかった。
それでも、見る価値はあった映画でした。

子役と犬の演技がすごい、それだけでも1500円は払う価値がある。
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