このレビューはネタバレを含みます
こんにちは、さるやんです。
みなさんにとってスルメ映画、別に放射能を浴びて巨大化したスルメが襲ってくる映画ではなく、
一口目は物足りないのに、噛めば噛むほど味がでてくる映画ってありますか?
実は今作、友人と見たときも、法廷推理サスペンスを期待してたら違ったね、みたいな会話をしていて、ちよっと期待外れな部分もあったんですよ。
特に、あのガキや、可愛いワンコにあんなことして絶対に許せん、と怒り心頭だったんですね。
ところが、皆さんの考察を見るうちになるほどなるほど…
ことに至る前にいろいろとした下準備的なものまで垣間見えてきて面白くなってきました。
決定的だったのは札幌に遊びに訪れたときにまあ自分含めて3人ほどのfilmarks札幌オフ会を開かせて頂いた時、
やはり映画好きなのでいろいろと映画の話になり、自分がレビューを書いてみたいなと思った、きっかけになった
dm10foreverさんの、実はあの奥さん冒頭で大学生からのインタビューを、わざとあの爆音大工仕事DV旦那のもとで行ったんではないかな?ということです。
まあ、あの爆音大工仕事の時点で俺なら殺るな!って思ったんですけど、
あの一種閉ざされた空間で仲裁も、助けもない状態で味方を作る、または、彼女の有利な証拠をつくるならそうするかも
といったこともありますね。
さらに、個人的な空想仮説的な意味で行ったら、
あの奥さんは、疑われることを承知、もしくはそれすらも計算のうちだったのではないでしょうか?
裁判中に検察側が
『彼女は小説のなかで人を殺す描写をしている』ゆえに殺人もものともしないみたいな発言があり、
それに対して、それならスティーブンキングは大量殺人のサイコパスか?みたいな反論をしてます。
もともとベストセラーとはいかないまでもそこそこ売れっ子の作家さんに殺人疑惑が起こったらどうなるとおもいます?
出版社やマスコミはこぞって彼女の本を宣伝するのでは?
そして、この裁判の結果、無罪、もくしはたとえ有罪になったとしても、DV疑惑や衝動的殺人として執行猶予や減免が期待されかもしれないし、
その事自体を彼女が、ドキュメンタリーとして出版したらものすごくとびつくのではないかということを考えました。
そこには視覚障害を持つ息子の将来を憂う彼女の意図もあったのではと
このように見た観客が千差万別様々な結末を予想できる脚本なのでやはり優れているのかもしれませんね。