「どうしてなの？」
「誰にも分からないわ」
「理解しなきゃ」
「待って私は殺してない」
「それは問題じゃない」
「事故だと思う」
「それじゃ誰も信じない
僕も信じない」
「事実かどうかは関係ない
問題は君が他の人の目にどう映るかだ」
「私のことは友達だと思ってね
嫌なら思わなくても大丈夫
裁判で正しい証言をするために必要なの
法律を守るためよ
でも法律は友達じゃないわね
友達は作ると不公平になるから
...友達はやめるべきね」
「答えてくださいマドモアゼル」
「マドモアゼル〈未婚女性〉と
呼ぶのはやめていただけますか」
「はい、失礼しました」
「殴られた可能性が無いと言い切れますか？」
「それを言えば私が大統領になる可能性も」
「裁判では事実を検証する
あなたが傷つくことを心配していられない」
「もう傷ついてる」
「誰かが言ってた
お金じゃ幸せを買えない
でも地下鉄よりは車で泣く方がいいって
本当ね」
「犬を病院に送って行った時
パパは音楽もかけずに黙ってた
そして言ったんだ
［何事にもいつか終わりが来る
今のうちに覚悟をしておけ』
すごく嫌な言葉だった」
