harunoma

枯れ葉のharunomaのレビュー・感想・評価

枯れ葉(2023年製作の映画)
4.9
フォード、ブレッソン、それでいてイタリアーノ。ギャグ。
「TOVE トーベ」のアルマ・ポウスティが素晴らしい。無防備時のシャーリーズ・セロンに似ていると思う。固定ショットの切り返しもさることながら、無言でのフルショットの帰路につく傾斜を行く人物のパンニングですら、もはや貴重に思えるKODAK VISION 3。

つい十数年前までこのラインが世界映画(もはや描かなくなってひさしいが)の中間レベルの質として担保されていたのだから、このショット群を今年一番の傑作と呼ぶのはどこかおかしいが、アルマ・ポウスティと犬はどこまでも美しい。
見終わってカウリスマキ化する身体の関係性も久しぶり。発光するディスプレイのない生活は、戦時下のように現代を貫く。あの陽の光が見えるのなら、すぐにブレーカーを落とすだろう。強い自然光らしきもので、映画はほぼすべてOK.
harunoma

harunoma