観る前から期待の高い映画だった。
角川シネマ有楽町で観た。
前側の列は座席ごとの床の傾斜がないらしいので、思い切って最前列で予約した。
最終的に座席は4割〜半分くらいうまっていたのではなかろうか。
ところがなぜか隣の席に5,60代のおじさんが座ってきた。
「えっ?」
と思っていたら、そのおじさんも
「えっ?」
っていう顔をしている。
自分が女性だったら即座に座席を移動したかも。
だって席は空いているのだからわざわざ隣に座ってくるなんておかしい。というか最前列に関しては僕たち2人しか居ない。あとはガラガラだ。
男同士で良かった。
いやまて、男同士ってきけんかも🤔
え、まって、はじめて角川シネマ有楽町に来たけど、もしかしてここ新世界国際劇場てきな?
いやそんなわけないでしょ。
(※ちゃんとした映画館でした。)
おじさんと隣合わせで映画が始まるのを待っていた。お互い上着を脱いだり、眼鏡をかけたりしていた。隣合わせで。肩幅の広い男同士で隣り合いたくないものだ。混んでるならしょうがないが空いている。隣を気にするのことなくアキ・カウリスマキ世界に入り込みたい。
携帯で予約サイトを確認してみると、どうも自分の隣の席は空いている。
そして自分の席番号は今座っているここで間違っていない。
間違っているのはおじさんな気がするが、
自分が一つとなりにずれて1席分間を空けようかと思った。
席はそんなにうまってないので、上映開始後すぐに1席横にそっとずれてもだれも困らないだろう。
と思っていると、
おじさんは上着を残したまま席を立ってどこかに行った。
そして上映直前におじさんは僕の真横に戻ってきた。
さて、1席分横にずれてやるかと思った瞬間、劇場のスタッフが近づいてきた。
スタッフ)「お客様の席はこちらになります」
おじさん)「あらそう、すいません。」
おじさんは僕から一つ離れた席に移動した。
おじさんは何かおかしいと思ってスタッフに確認しに行っていたのだと思う。
最終的にcomfortableな環境で 枯れ葉 を鑑賞することができた。
枯れ葉はすばらしい作品だった。
一つだけ問題を上げるとすると、連日の激務と睡眠不足で後半寝てしまったことだ。
帰りのエレベータで二組の妙齢のマダム達が枯れ葉や他のアキ・カウリスマキ作品についておしゃべりしていた。
「あれってやっぱり移民の〜」とか
「〇〇は観たのよね」とか
「マッチ工場の少女は観てほしい」
というのが聴こえた。
一組は飲食店のある別の階に降りていった。
(その話ぼくもまざりたい!混ぜてくれ!マダム、待って〜!)
と思っていたが、僕は長男なので我慢した。
見ず知らずの人がなかよしマダム達の楽しいアフタートークを邪魔するわけにはいかない。
普通に不審がられるだろう。
そしてなにより、僕は寝落ちして枯れ葉の後半を鑑賞していないのだ。
語る資格が無いのだ。
マダムの会話に加わろうものなら、カウリスマキ不敬罪で返り討ちに合うかもしれない。優しそうなマダム達だが映画に関しては鉄の掟をもっているかもしれない。
さて、頭がスッキリしたので、これから別の映画舘で枯れ葉をみてくる。