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枯れ葉のペインのレビュー・感想・評価

枯れ葉(2023年製作の映画)
4.7
最高。最高。最高。

なんたる体感の短さ!どこまでもアナログで、画面に余計なものが無く、シンプルに良い映画を観たという余韻においては今年ベスト。

“変わらずに変わり続ける”、いつものカウリスマキでありながら、同時に最新型のカウリスマキでもある(※たしかにカティ・オウティネンやマッティ・ペロンパーはスマキ映画の顔的存在ではあるが、本作は新たなスマキの代表作の1つと言い切れる)。

劇中の映画館でかかる某映画や、いつも以上に犬🐕‍🦺フィーチャーな部分は同世代の同志ジム・ジャームッシュの近作を意識しているよう(※ホラッパ役の俳優さんのノッポ感がどこか『パターソン』のアダム・ドライバー風に見えたり)。

映画館に貼られているポスターに、大巨匠デヴィッド・リーン監督の古典的名作『逢びき』もあったが、本作はカウリスマキ流の『逢びき』ともとれなくもない。抜け感であったり、諸々遊び心はありながらも、やはり基礎部分の“語り”は極めてオーソドックスで直球勝負!なところがカウリスマキの好き部分だったりする(誰もがコミットし易い)。

緻密な固定ショットも健在で、いつになく彼が敬愛するライナー・ヴェルナー・ファスビンダー映画を思わせる瞬間が。またスマキ先生大ファンのポップデュオ・マウステトゥトットの歌唱シーンも素晴らしい!(※ちょっと今回の演奏シーンは『ツイン・ピークスthe return』みがあったような🤣)
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