モネモネ

枯れ葉のモネモネのレビュー・感想・評価

枯れ葉(2023年製作の映画)
4.5
 『私を忘れて 独りでいたい。
 生来の悲しみに幻滅をまとって…』

「希望のかなた」から6年
突然の引退宣言を あっけらかんと
覆し放たれたカウリスマキの最新作🎬

舞台は北欧フィンランドの首都ヘルシンキ🇫🇮
互いの名前も 電話番号も知らないまま
恋に落ち想いを成就させようとするが…。
アンサ役のアルマ・ポウスティと
ホラッパ役のユッジ・ヴァタネン
この2人の演技が素晴らしく
言葉だけではなく、表情だけでも絵になる。
言葉多くはないのが これがまた静かに
時が過ぎていく雰囲気が凄く良いのだ。
悲しくて 醜く絶望ばかりが目につく日々
それでも希望の彼方を そこに向かって
歩み出していく2人…。
古い音楽、1950-70年頃の雰囲気の衣装が
映像と共にバランスが良い。
素敵な作品で自分は凄く好きな作品の1つに
なったし 2024年スタートのこの映画を
選んで良かった。

なんでもない日常を取り戻す…。
少ないもので足りる、多くは要らない
不必要な事を削ぎ落とし自分にとって
本当に何が必要か見極める事を学ぶのだ。

そうだ。
風で飛んで行った電話番号のメモが
枯れ葉なのかも知れない…。
モネモネ

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