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枯れ葉のyadokariのレビュー・感想・評価

枯れ葉(2023年製作の映画)
3.7
『真夜中の虹』でも書いたのだが、ヴィム・ヴェンダースの絶望版なのだがラストはハッピーエンドとなる不思議な映画。「真夜中の虹」はラストが「虹の彼方に」をフィンランド語でうたうような感じだったがこれもラストはフィンランド語の「枯葉」だろうか?

世界は絶望だけしかないのに(ロシアのウクライナ侵攻のラジオニュースが絶えず流る)そんな中でも音楽で癒やしを見出す人々はヴェンダースと同じなのだが、ヴェンダースは諦念という小津スタイルを身につけている分説教臭いように感じるのだ(模範的人生であるし)。実際にはこんな逆転エンディングはないだろうけど、アキ・カウリスマキ監督の希望が映画の中にあるのだ。そこは絶望を見せないアキ・カウリスマキ監督の方に惹かれるかな。犬の名前がチャップリとか。
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