監督は、恋愛映画の形をとって、ロシアのウクライナ侵攻を記録したかったのかなと思った。
孤独で、それほどリッチでもない中年男女に出会いがあって、良かったねと思う反面、いや～でもアル中は勘弁してほしいと思っていたら、意外な（恋愛映画としては意外ではないか）展開で、そして映画らしいすれ違いがあって。
その時々に流れる歌の歌詞が、登場人物の心情だったりして、ミュージカル映画かと思った。
若い女性のバンドが演奏する曲、面白かった。
チャイコフスキーの悲愴が何度か流れるが、そこがちょっと浮いてるように感じた。
ほかの音楽の場面は、色々なジャンルの曲がでてきても、逆に特に違和感なく、歌詞が登場人物の思いやト書きのように映画の中身にあってるなと思うのに、悲愴の場面だけ我に返ってしまった。
悲愴自体は好きな曲だが、同じフレーズ（そこが悲愴のサビ、美しいパートではあるけれど）が出てきて、音楽で盛り上げようとしてる昔の映画っぽく感じた。淡々とした映画なのに悲愴だけ劇的だからか？
