Jun潤

枯れ葉のJun潤のレビュー・感想・評価

枯れ葉(2023年製作の映画)
3.8
2024.01.16

(たしか)予告を見て気になった作品(のはず)
なかなか観れずにいましたが結構なロングランをしているので満を辞して鑑賞です。

スーパーで働く女性・アンサと、製鉄工場で働くホラッパ。
ラジオをつければロシアによるウクライナ侵攻の話題ばかり。
アンサは理不尽な理由で職を失ってから、少ない資金で職を探しており、ホラッパはアルコール依存から抜け出さずにいた。
そんな2人が運命的な出会いを果たす、かと思いきやそういうわけにも簡単にはいかず……

これは雰囲気めっちゃ好きですね。
コミカルにことが進むわけでも、ロマンチックな展開になるわけでも、かといってシリアスな気持ちになるわけでもないのですが、2人の人生にスッと入っていけるような不思議な魅力がありました。

出来事的に舞台となる時代はおそらく現代なんでしょうけど、出てくるデバイスや場面の光彩の具合からちょっとノスタルジックさを感じられるのもまたよかったです。
いつの時代も普遍的なダメ男っぽさを放つホラッパと、事情は置いといても閉塞的に感じてしまう自身を取り巻く環境が現代っぽいアンサが、連絡を取り合えない中で偶然か必然の出会いを、表に出さずに待ち望んでいる感じがまたこちらのエモーショナルを刺激してきました。
Jun潤

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