シシオリシンシ

映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐のシシオリシンシのレビュー・感想・評価

3.6
肩の力を抜いて楽しめるベーシックな娯楽作。
TV本編がシリアスなターンに入っているので、コミカル寄りな今回の劇場版は箸休めにちょうどいい番外編に仕上がっていた。

ジーン(というより鈴木福)が我々観客に語りかけ、我々をデザグラのオーディエンスにし、推しを応援するよう促すところはまさにヒーローショーと同じ構成。
クライマックスは人々の応援で立ち上がるヒーローを観客を巻き込んで成立させていて面白い試みだった。入場者特典のIDコアがキーアイテムになっていたので上映中はこれを握りしめて推しを応援できるというわけだ。発声つき応援上映とかあったらもっと盛り上がりそう。

ゲスト悪役の二人は演技も申し分なくキャラが立っていてノイズにならずに画面を盛り上げてくれた。
特筆したいのはクロスギーツのアフレコ。芸人のチョコプラ長田が演じているのだが声に感情がしっかりと乗ってて山口勝平を彷彿とさせる調子の演技が見事だった。非常に上手い。
工藤遥もルパパト以来お目にかかるが、相も変わらず可愛いかったのでなお良し。

新ライダー御披露目あり、劇場限定フォームありと例年のお約束もちゃんと用意されていて、そのいずれもストーリーに添わせてカッコ良く見せていたので個人的には満足できた夏映画だった。

とコミカル寄りな番外編の今作だが、ジャマトの出自がさらっと明かされていたりするので、本編にも関わる一篇と思われることを言い添えておく。
シシオリシンシ

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