いろどり

ルナ・パパ 4Kレストア版のいろどりのレビュー・感想・評価

ルナ・パパ 4Kレストア版(1999年製作の映画)
4.0
ずっと観たかった映画をやっと鑑賞。
思っていた以上のドタバタ劇で、主人公のマムラカットが可愛い♪軽快な音楽も楽しかった。
荒涼とした大地にポツポツと家が建つタジキスタンの風景は何ともエキゾチック。
予想の斜め上を行くはちゃめちゃぶりで動物がいっぱい出てくる作風は、クストリッツァを思い出す。

タジキスタン映画は「右肩の天使」に次ぐ2本目。どちらも荒地が印象的で、タジキスタン独立後の治安の悪さが背景にあるドタバタリアリズムだった。

主人公の名前マムラカットには「国家、大地」という意味があるということ。
この映画はただ楽しいだけではなく、伝統的な考えの人たちからの迫害や差別、ギャング抗争が身近にある物騒な社会を映し出していて、コミカルなシーンだったのに急に人が亡くなったりするファンタスティックリアリズム。まるででこぼこ道を車で走るように、感情の変化が忙しかった。

保守的な文化、伝統的な社会からの解放、独立。
ラストのマムラカットの空のシーンは最高だった。
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