性嗜好障害と戦うこと、それを持つひとを拒絶すること、そのひとを受け入れようとすること、その3つはわかる。
わかるが、小児性愛において子供を恋愛目的で引き合わせることは許される行為じゃあない。どんなにコミカルに描こうが、その行為を肯定しちゃいけない。むしろ、露悪的で最悪な結末になってくれた方がすべてが究極のフィクションになって良かったかなともおもう。
さらに、子供の無垢な発言や恋愛の素晴らしさを免罪符に使うのも、無神経ではないかな。
小児性愛は社会から断絶された人間の要素の一例としてしか描かれていなくて、それ自体に問題提起を投げかける作品では無い、と語られていたので、あれこれ考える必要はない作品だと解釈している。それ以外にも指摘したい点が尽きないけれど、終演後に拍手が起こったときの疎外感をふくめて、このモヤモヤもまた癖になる。
ピエロ役の方の演技、好きです。あと古川琴音の眼力よかった。彼女のホラー作品をもっと見たくなる。
