Aya

ドラキュラ/デメテル号最期の航海のAyaのレビュー・感想・評価

2.6
#twcn

"ルーマニアからロンドンまで12ktで進んでるから予定の2週間より早く着きそう"って話が出てくるんですけどそんな速さで着くの?(kmにするとだいたい倍)

途中20ktくらいスピード出てたけどw

まあこの大きさの船がどの程度の速さで進むのかよくわかんないんですけどね。

てか舵(ヘルムスマン)をみんなで交代に見てて、マスト(グラインダー)はカットによって貼ってあったり仕舞ってあったりしてたのでshipモノとしてはめっちゃダメなんですよ。

まあ普段は40knくらいスピード出るヨットレース観てるのでそんなにこの大きさのship知識があるわけではないんですけどね…

ドラキュラなんて語りつくされたテーマなので船を舞台にすることでship的な要素、もしくは主人公がおっぱい見せびらかしがちなDREやったので天文学的な要素などなど他のドラキュラ映画とは全然別の新しいアプローチが可能な設定にも関わらず、、、もったいねー!!

てかこんなでっかい船なのにCREWが10人もいねえんだ…

ひとりひとりが夜に消えていったり死んでいったりするのを順に丁寧に見せてくれるのにさ…

名前からもわかる通りアイルランド人、イギリス人、アメリカ人にルーマニア人、オーストラリア人北欧系と多国籍に渡って年寄りから子どもまで乗ってるのに…なんやったのw

それなのに2時間近くあるんだぜ?!

ホラー映画は89分が基本だろ長いよ!

怖くもないし…正体や起源についても語られないし、対決も雑やし…えっ、駄作じゃね??

メキシコ系がぶいぶい言わせる中、北欧出身のホラー監督アンドレ・ヴーヴレダル。

公開時に主演俳優が殺人未遂で逮捕されるという奇跡的な映画、みんな大好き"ジェーン・ドゥの解剖"

よくあるBOOKモノに民族的なビルドゥングスロマンとうまく掛け合わせたストーリーテリング力が良かった"スケアリー・ストーリーズ"ときてこれはめっちゃ残念…

でかい製作会社になったらうまくできないとかあるのかな?

いや、話としては分かりやすいのよ。
訳も林完二さんが担当されてるから分かりやすいしタイトルから敵がドラキュラと分かっているのですがEvil→Beast→Devilと各個人によって解釈を分けてたり、ドラキュラ自体が途中で進化したりするのでこの三単語で表される"邪悪な何か"なのはいいのよ。

※ドラキュラ役は"スケアリー・ストーリーズ"に続いてハビエル・ボテットさん

でも全然怖くはなくて…

わたしは宗教もないし日本人だからまずホラー映画の"敵"を物体のある"モンスター的ななにか"と物体のない"霊的ななにか"に分けます。

どっちも怖いから大好き。

今作についてはドラキュラって提示されてるので物体がある上ジャンルa.k.aターゲットも最初に示されてるんですね。

なので"得体の知れないなにか分からない恐怖"はないんです。

説明はないけど昼間はダメ、とか血を飲むとかも一般知識的にわかるじゃないですか。

その"枠を超えたなにか"であるか攻撃・造形が想像と違う、とかなんかなかったのかな。

こう予測できうる範囲内で"怖がる"ってなかなか難しくて。

そういった驚かしがないのならせめて"あ、おもしろい"と思える要素を、と思ったけどそれも特になくて…

『この映画の魅力はなんですか?』

と聞かれたら正直『音楽が重厚』ってくらいしか出てこない…ごめん駄作やと思う。


日本語字幕:林 完ニ
Aya

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