動画で見た舞台挨拶で若葉竜也が「触ったことのない感触の映画が出来ました」と言ってた。
上手いこと言う!
開始5分で早くも勝負に出てきた石井裕也監督。
そういう我が道感がホント好き。
コロナ禍2年目で映画監督を目指す折村花子(松岡茉優)の目線から始まる。
ある意味、ドキュメント。
かつて石井監督も似たような思いをされたのかな、とか。
そんな脚本に、私のような役者贔屓にはご褒美のようなキャスティング。
正直、盛りすぎとは思ったけど
芝居のぶつけ合いを見れるのが嬉しすぎて一瞬足りともスクリーンから目が離せなかった。
松岡茉優・窪田正孝は今まで観た中で本作がダントツに良いと思えた。
技量だけではない心の奥底の部分が凄まじかった。
池松壮亮と若葉竜也にはどの作品でも泣かされるし、佐藤浩市の弱腰に見えて実はデカい父親像も。
かたや仲野大賀親子が共演していたのにはビックリ。
後半、一瞬だけ登場した北村有起哉の存在感には何か震えた。
そしてアベノマスクも立派なキャスト。
安倍さんも喜んでる気がする。
役者陣にしか触れてないけど、本作は普段以上に観ることが全てな気がするので。
好き嫌いはあるだろうけど、刺さったらきっとそれは深いはず。
【何故なら、
「理由」も「意味」も必要ないから】
1年のうちに、というか短期間のうちに石井裕也作品を2つも堪能出来て本当に嬉しい。
エンドロールを締めくくるエレカシも素晴らしく心地よかった。
そして劇場を出たら、雷雨真っ只中。
たまたまなのに、1人勝手にテンション上がった帰り道。
ホント、このタイトル天才。
日本映画ってまだまだ凄い。
観たばっかだけど、まだ観たい。