カツセマサヒコ

愛にイナズマのカツセマサヒコのレビュー・感想・評価

愛にイナズマ(2023年製作の映画)
4.0
キャストが!豪華すぎて!!こんなんどんな作品でも最高になるやんけとワクワクしながら見に行ったけれど、いやずいぶん色々詰め込まれた作品だったな…。そこまでやらんでよかったのに…。

-ややネタバレあり--

後半の家族展開があまりに良すぎて役者全員の味がぶわーっと溢れ出たのもそこからだったし、その結果前半の映画パートの印象が妙に薄く、でも尺をとってるぶん頭でっかちな印象もあり、そのバランスがうまく取れてないところに妙な違和感が。それこそがこの作品の個性なのかな。全編通してカメラを向けられたセリフと本音の二つが使い分けられていて、それをやるためには前半のくだりも間違いなく必要。ただそうした伏線のためのあれこれが濃厚すぎてうまく溶け切らなかった感じだろうか。てか回収してねえんだよな映画の話に。

この話だったら主人公の二人に恋愛要素がなくてもよかったんじゃないかとも思うし、いやでもあれはあれでよかったからな…もはや別の映画として2作見たい気分だな…家族モノなら窪田正孝は不要だしなとか思ったりしました。

いやでもやっぱ、暴力を肯定したくはないのだけれど、振込み詐欺の人達に家族全員がキレて殴り込みにいくシーンも、若葉竜也演じる次男が聖職者なのに酒のんで、それをみんなで肯定するシーンも、ザ・トキシックマスキュリニティ!って感じなのにちょーーー好きなの。これもはやおれの病気かな。めちゃめちゃ良いシーンー!!!ってニコニコしてしまった。あと携帯の解約シーンはもうほんっっとに、すごすぎ…死をあんな形で認めさせてくるとかよ…残酷かよ…

後半のそのあたりの部分だけでもう点数ぶちあがってます。いつかもう一度見たいな。コロナ明けたばかりだからこそ響くものもありました。