好きな感じの松岡茉優が観れそうだったので結構期待してた本作。
実際期待通りの演技が観られたけれど、「映画内映画で虚構だらけの家族の『本当」を撮る」というなかなかの入れ子構造が飲み込みにくく、予想外の見応えに少々戸惑った。
その結果、演技と素のゲシュタルト崩壊のようなことが起こって、松岡茉優の浮き具合と後半の影具合もさることながら、序盤のアメリ的色味や可愛げによる現実感のチープさ、超実力派（演技が上手すぎて演技感の無い）な仲野太賀を途中退場させたのまでメタ的に意味ありげに思えてしまう始末。
もちろんクライマックスにおいては、まさしく「愛」が映っているじゃないか！と歴とした映画としての感動を覚えたりもしたんだけれど、正直単純に長いなと思ったので体感としてはいまいちという微妙な気分だった。
ほろ酔い松岡茉優にはちょっとドキドキした。
