アクセルガツキー

愛にイナズマのアクセルガツキーのレビュー・感想・評価

愛にイナズマ(2023年製作の映画)
2.9
ちょっと受け止め方に困ってしまった。
たとえば何かを表現しようとして、「これが最善、もしくはこれしかないもの」を作ろうという意志は、ここにはない。もう、そんな意志自体が古臭いのかもしれない(悲しい話だ)。
差異化の意志はあるようだ(たとえば他の人と違うものを作りたい、というような)。だけど、冒険しているようで、実はしていない。何故なら、すべてに言い訳を用意しているから。説明と言ってもいい(この映画は、なんと「説明」が多いことか!)。
貫いているのは、強烈な自意識。エゴ、エゴ、エゴだ。それを鬱陶しく見せないのは上手い。これも、安全地帯を準備しているからかも。

「SNS時代に最適化した・行儀のいい園子温」だと思う。
多分、支持している層は同じか、近しいのではないか。そして、その分、ちょっと広い(ちょっと儲かる)。いや、その分、ちょっとマシと言ってもいいのか。知らんけど。