頼りないタコ

北極百貨店のコンシェルジュさんの頼りないタコのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

優しい作品を観ると、誰に宛てたメッセージなのか、そのターゲットにわたしは該当していたのか、そういう深読みを、この歳になるとついついしてしまうのだけど、この映画は老若男女関係なく、見終わったあとには自分が今持っている優しさを少し分けてあげたくなるような、そんな映画だった。

もちろん、"全人類向け"といったら大袈裟だけど、数ある映画の中からこの映画を選んだ人であれば、少なからず前向きになれる兆しをこの映画には感じた。

登場してくるキャラクターの絵のタッチも睫毛の先まで綺麗に描かれていて、そこも好きだった。

北極百貨店は三越伊勢丹のような高級百貨店を感じさせるが、そこを裏切る親しみのある店内ソングもとてもよかった。

常にだれかの"憧れ"であり続ける百貨店がわたしも眩しく感じたし、事前情報なしできまぐれに見た映画がほんのりクリスマス映画であったのも嬉しかった。
頼りないタコ

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