このレビューはネタバレを含みます
冒頭、沈没したタイタニックの映像から始まることで、事態の悲惨さを感じながら早速作品に引き込まれていく。
レオナルド・ディカプリオはもちろん、ジャック・ドーソンの生き様もかっこいい。
人生をポーカーに例えながら、与えられたカードで毎日を楽しむ、日々を大切にすると豪語する。
その言葉通り、自由にそして全力で生きている感じがとても輝いて見える。
ローズは全く逆で、お金はあるが自由はない人生。
対比の構図になっているからこそ、生き方についてより深く考えさせられる。
自分にとって理想の人生を生きているジャックに惹かれていくローズを見るのは微笑ましく、一変して楽しそうに時間を過ごす姿に感動も覚える。
後半は、ややもすると別の作品ではないかと感じてしまうぐらい雰囲気が一変する。
一気にパニック映画の様相を呈し、これもこれで、生きることの尊さと死の恐怖を感じる。
ただ、ジャックとローズの掛け合いが減り、前半ほど感情に畳み掛けるほど訴えかけてくる感じはない。
生き方、恋愛、そしてあまりに有名な事故というストーリーの強さなど、様々な要素が組み込まれていて、名作然とした雰囲気が凄い。
幼い頃に1度見ただけなのに、鮮やかに思い出せる印象的なシーンが多いことからも、それが分かる。
最後、海の上でジャックもローズと一緒に板の上に乗ることはできなかったのだろうか。