KnightsofOdessa

タイタニックのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

タイタニック(1997年製作の映画)
4.5
[パニック映画じゃないか] 90点

有名なものほど興味を失う厄介な体質故に自然と遠いところに置いていた作品は山ほどあるが、本作品ほど多くの人に"君には合わないと思う"と言われ続けた作品もないだろう。よくよく考えれば本作品が私の大好きなパニック映画系列であることは明白なのだが、なぜその可能性を欠片も考えずに彼らの指摘を鵜呑みにしていたのだろうか(言った彼らではなく信じた私が100悪いのだが)。いやぁ偏見は良くないなあと改めて。しかも、パニック映画に加えて、個人史を横断する出来事というのが好きなので、主役二人の恋愛よりも画面端に映る実在の人物の動向のほうが気になってしまった。トーマス・アンドリュース(設計主任)とか演奏者たちとかヘンリー・ワイルド(リアル木口小平)とかの描写は、ちょっとヒロイズムに傾倒しすぎな気もするが、そこは主役二人のロマンスでカバーするというバランスの良さが心地よい。老人が死者との約束を思い返す云々という枠組みが必要かは微妙な気もするが、叶えたで!という写真の羅列には『プライベート・ライアン』を思い出した。奇しくも1年違いで公開されている。

日本語版Wikiはガチ勢が画面端に出てくる実在の人物を解説してるので、水没してるカフェテリアでブランデー飲むおじさん(ベンジャミン・グッゲンハイム)とか、最後まで船尾で告解を聴いていた神父(トーマス・バイルズ)など、よく分からないけど登場した人々の解説はあらかた載っていた。
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