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タイタニックのRISAのレビュー・感想・評価

タイタニック(1997年製作の映画)
5.0
間違いが一つもない、傑作の一つ。

いつの時代もどの年代でも
必ず心に響くものが今作にはあって、
何度みてもため息ものの傑作。

豪華客船という壮大かつ閉鎖的な
舞台の魅せ方から
大人数のキャストから的を絞って
主要キャストから名前もない脇役まで
繊細に描き、魅せるキャラクター像も
大きな事件とともに細かな感情の変化
みたいなものを同時に魅せていく
物語のすべての要素がどれをとっても
とても丁寧で美しくて。

そしてなによりディカプリオ演じる
ジャックの存在感ね。
たくましく、素直で、鋭い感性と
正しい時に正しい判断を行える行動力を
兼ね備えた19歳って、、恐ろしい。笑
(当時ディカプリオさんは23歳みたい)
若さゆえの勢いと、
若さを感じさせない動じなさみたいな
内面的な魅力に加えて甘いマスクには
誰もが惚れ惚れしてしまうよね。

そしてジャックの対比として
ローズの婚約者キャルドン。
金持ちでいて心の貧しい未熟な彼が
どこまでも人間らしく憎たらしい奴で笑
それがローズとジャックの関係性を
盛り上げる大きな要因だったなと。

他にも、娘よりも自分を守る母に
真面目に任務と責任を果たす船長
私情よりも仕事を全うする演奏者
死から逃れるもの
死を受け入れるもの、、
印象深いキャラクターたちばかり。

そして名言、名シーンの数々。
ジャックが呼ばれたアウェイな
ディナーの席で発した台詞も、
それを受けて乾杯で発した彼女の
「今を大切に」という言葉も、
語りべとなる年齢を重ねたローズの
「女って海のように
秘密を秘めているものなのよ」
という台詞も何度みてもぐっとささる。

当時2億ドルもの大金で製作された
今作はやはりそれ相応の大傑作だし、
(むしろそれ以上になるのかな?)
どんなに映画をみても年齢を重ねても
みれば感動してしまう。

なかなか今の時代、作品を作るにしても
コストダウンが当たり前で
批判を避けるためにも、
似たような作品になりがちだけど
こんな衝撃的で安定に面白い作品と
また出会えたらいいな~。
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