魚さかな

ペナルティループの魚さかなのレビュー・感想・評価

ペナルティループ(2024年製作の映画)
3.5
 工場作業員の若葉竜也が、妻の山下リオを殺害されて、犯人の伊勢谷友介に復讐するSFタイムリープ映画、99分。PG12はナイフ殺人。
 若葉竜也の演技が好きなので観たのだが、ループと題名に付く通りタイムリープが繰り返されて、低予算のほぼ二人芝居を見させられて、中盤までは不満だった。
 ところが、後半の種明かし部分の「リハビリ」が始まった途端、私は号泣してしまった。最愛の家族が亡くなった時に、初めはその原因を怨む気持ちが強いのだけれど、日が経つに連れて、忘れたくない、また会いたい、夢に出てきてほしい、と感じた時のことが急に蘇ってきた。この素晴らしい種明かし部分が、タイムリープの陰に隠れて薄まっているのが残念。
 タイムリープがSFなのだから、回想シーンの妻との出会いの設定は逆にもっと現実味があれば良かった。最後のオチは無い方がマシなぐらいに酷い。役者は皆さん素晴らしい演技力。2024本10本目
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