Breminger

さよならエリュマントスのBremingerのネタバレレビュー・内容・結末

さよならエリュマントス(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「グリーンバレット」に続くミスマガ受賞者6人を主演に据えた映画です。上映館は少ないですが、まだ見ぬ新人女優の一歩目を観れるのと、中島歩さんがクズを演じてると聞いてこれは観ねばと思い鑑賞。

短い時間にギュッとまとまっており、重すぎず軽すぎずの丁度いいバランスを保っていて観やすかったです。

解散寸前のチアリーダーグループのエリュマントス、メンバー間もギスギス、パフォーマンスは地方の小さなイベントに出るくらい、マネージャーもそこまで頼りにならない、そんなガタガタなエリュマントスが泊まった旅館でメンバーがバラバラになったり、ヤクザっぽい人に絡まれたり、脱退しそうなメンバーが出たり、小さな珍道中が展開されていました。

ストーリーは取ってつけたような感じで、一本のストーリーにはなっているんですが、とっ散らかっているので、分岐してから集合したみたいな感じでした。個々のエピソードが悪くないのでそれぞれ楽しんで観れました。

チアダンスのシーン、凄いとは思いましたし、すげえ練習したんだろうなと感心したんですが、必殺技っぽい事言ってたので訳分からんくらい派手なパフォーマンスをするのかなと思ったらしっかりとチアをやっていたので、インパクトが欲しいなと思ってしまいました。

マネージャーの管理金を奪ってメンバー6人で笑って歩いたり、なんやかんやでエリュマントスが8年続いたというのも終わり方としては良かったかなと思います。変に背負ったラストではなく、ゆるっと終わったので観ていたこちらもゆるっとした気分で劇場を後にすることができました。マネージャーの捨て台詞最高です笑

主演の6人も演技初挑戦ながらとても良い味を出していて、それぞれに託されたキャラを演じ切っていて観てて楽しかったです。今後、何かしらの作品に出てくると思うので追いかけていきたいです。
中島さんは何故かクズかヘタレか振り回されるかという役回りにしか当たらないけれど、そのクズさが今作では突き抜けていて面白かったです。とにかく金にだらしない、すぐ儲け話に食いつく、侮蔑的な発言をポロッとこぼす、責任をすぐに押し付ける、挙句の果てに運がないというミラクルコンボで笑わせてもらいました。不思議と痛い目にあっても納得できるくらいの落ちぶれた人間っぷりでした。過去1の中島さんかもしれません。

ミスマガ受賞者映画、良い作品が続いているので来年以降も楽しみです。美少女集めて青春映画を頑なにやらない姿勢、推せます。
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