藤本沙羅と平井亜門が夜の公園で、望遠鏡をのぞいたりしながら会話をしているシーンが良い。このシーンひとつで、見てよかったと思ったくらい、じんとくる素敵な見せ方だと思った。
また、主演の女性たち(ミスマガジンなんでしょ? 演技もできるんだな、いや見くびってました)の存在感、それぞれのキャラクターの演出も細やかだし、中島歩は安定の良さ(タイトルバック!)だし、あと米本学仁という役者は個人的に今回の発見。画面にいるだけで面白い。『辻占恋慕』にひきつづき、台詞のセンスも冴えていると思う。
という感じで、非常に好感を募らせながら見ていたのだが、ラストのダンスと乱闘でわりとガッカリしてしまった。そこまでの絶妙に繊細な空気感が一気にわやになる感じ。うーん。