くわまんG

ハード・フィーリング!のくわまんGのレビュー・感想・評価

ハード・フィーリング!(2023年製作の映画)
3.0
あらすじ:イジメっ子はイジメられて初めて、自分が何をしてたのか理解できるかも。

ナード童貞な僕はナード処女な友達とセックスしたかったけど、人気者になった今やもうクイーンビー狙えんじゃね?…というお話。

ドイツ産、お行儀の良い性春ラブコメ。一応迫真の教育的メッセージがあるんだけど、いじめっ子やいじめられっ子の心に刺さって行動変容を促すほどの共感力があるかというと、ライト過ぎて微妙だと思う。

あと、主演二人(特に女の子)が垢抜け過ぎ。女の子は原石という設定なのかな?にしても、あんなに面倒見のいい原石はこの世にいない。

とはいえ性器(自分のプリミティブな部分)と会話するティーンの葛藤や、カーストランクが上がることで得られる抗い難い快感にはリアリティがあったし、主人公が両親と共に成長する結末にはほっこりできる。中でも「惚れた人を大事にしたくても拒まれるなら手放せ」という親父の教えは良かった。でも、だからといって留年が赦されるわけではないと思うので、あの茶化した終わり方には同調しかねる。

童貞は一刻も早く捨てないと、俺みたいなこじらせ童貞へと進化するから、健全な性少年の皆さんには、本作品のようなファンタジー展開など決して夢見ず、20歳を童貞で迎えたその日に、有料プランで卒業することを強く奨める。女性への幻想を消すことが、優しい男への近道な気がするから。知らんけど。