悪魔の毒々クチビル

ハード・フィーリング!の悪魔の毒々クチビルのレビュー・感想・評価

ハード・フィーリング!(2023年製作の映画)
3.6
「お辞儀したいがそれは硬すぎかな?」

雷に打たれた結果、自分のアレと会話出来るようになってしまった思春期まっさかり高校生のお話。


最近ネトフリで配信されたドイツのコメディ映画です。
同じくネトフリ作品でちょっと前に投稿した「ライトニング・ムラリ」は主人公が落雷でスーパーパワーをゲットしていましたが、今作の主人公は自分のチンコと会話出来るようになるというハズレ過ぎる特殊能力を得てしまいます。
監督はグランツ・ヘンマン。
実は20年以上前に既に自分のチンチンと会話出来てしまう思春期男子を描いた「アンツ・イン・ザ・パンツ」という作品の脚本を務めています。ほぼセルフリメイクに近いノリなのかな?

よく性欲剥き出しの人に対して「下半身で物事を考える」みたいな言い回しをしますが、今作はまさにそれを体現したような作品でチンコったらずっとヤる事しか考えていません。
主人公チャーリーは「スーパーバッド」期のマイケル・セラ系のザ・童貞って感じで、短小なのを周りに弄られるお決まりの男子。
そんな彼が自らの性欲の権化に言われるがまま動いて、何やかんやで注目されて調子に乗って大事な人を傷付けてしまい後悔して…みたいな荒唐無稽な設定ながら流れは真っ当に青春コメディしています。

意外だったのはヒロインのポーラの性への目覚めもしっかり描いていたこと。
最初は自分のを観るのも躊躇っていたけど、大人の玩具を買って試してみたらばめっちゃ気持ち良い…!!みたいな妙な生々しさが観ていて気まずくなるくらいでした。
因みに彼女を演じているのはコジマ・ヘンマン。監督の娘です。娘に何させてんだ。
まぁ流石におっぱいは出させなかったけど、それよりも凄い事していたとは思うよ。

ネットに恥ずかしい動画が拡散されて「一生残るよ…」と苦しむだけでなく、合唱中にチャーリーが勃起した映像に対して人気の配信者(?)が「誰でも恥はかくけど自分の為に立ち上がれる人は少ない」とベタ褒めしてそれを観た人が口々にネットで勃起宣言し出すという、如何にも現代風なノリがあって「あぁ、へぇ…」とはなりました。
その流れがあったとは言え終盤のモロ出しは無理があるだろとは思いましたが、青春バカコメディってこんな感じだよね。

そもそも非モテの割には可愛い女友達がいてくれている時点で、冴えない童貞諸君の共感を得られるのかは微妙っちゃ微妙ですが性器の下ネタラッシュとかはアホ過ぎて普通に楽しめました。
でも途中、1秒半で38人分の無修正マ○コを見せ付けられたりもするから絶対家族で観ない方が良いです。