世界を騒がせたコロナ。その最初の大量感染都市として世界的に悪い意味で有名になってしまった武漢。報道されている姿と実際の姿にはどれだけのギャップがあるのかを、まだコロナ真っ只中の2020年から竹内監督自ら武漢に足を運び、撮影やインタビューを通してリアルを撮影した作品。
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他の地域からやってきた人が武漢の人は怖いとか荒々しいといっていたのが印象に残っている。けど、慣れてくるとすごくいい人達とも。中国にも様々な人がいるのだなと。
竹内監督は事前に10人の人々にアポを取り撮影とインタビューをしていく。それぞれ様々な仕事や生活をする中で、考えていたことや感じたことを語っていく。
病院で働く人、自分の店を失った人、恋人と離れ離れになった人、親族を亡くした人、そんな武漢を独自の手法で撮影し続けた人。共通して言えるのは、この状況をみんなで乗り切ろうと協力する姿。日本よりもこの団結力の強さを感じた。
コロナ対策についてはどの国よりも徹底しているなと感じる。PCR検査をなん度も行い、陰性だとわかるように独自のアプリも開発されている。以前ニュースになったが巨大な病院を10日で作り上げた武漢。今でもしっかり機能している。実際その建設に関わった人へのインタビューによって、かなり頑張ったのだと実感。病院の周りにはみんなで頑張ろうというポスターが大量に貼られていた。
もちろん悲しんだり元気をなくした人もいるが、基本的にみんな笑顔を見せる。なんだかとても逞しいし、こちらが元気をもらえる作品になっていた。
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コロナという存在がまだよくわからない時期からその震源地である武漢に乗り込んでいく竹内監督。その姿は逞しく、そして中国への愛が強く伝わってくる映画だった。この作品によって、少しでも武漢の人への差別がなくなれば良いな。
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監督:竹内亮
上映時間:
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○良い面
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○悪い面
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