おにおに

駒田蒸留所へようこそのおにおにのレビュー・感想・評価

駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)
4.4
イオンシネマ川口で鑑賞

例によって劇場の本編始まる前の予告編をみて気になってた映画。
気になってた映画は見なければ気が済まない!ということで公開初週の土曜日のレイトショーにいってきました。
そして例によって予告編以上の予備知識はなく・・

予想と期待してた以上によかった!

核心はネタバレせずに書いていこうかとおもいます。

そうですね。タイトルのとおり、ウィスキーの蒸留所、それも小さな、家族経営みたいな感じの。
でもウィスキーにこだわっていて、経営は苦しく(=いろいろ起きる)先代から受け継いできたウィスキー、
みんなが愛してくれるウィスキーをなんとか再興させよう、がんばろう!っていう話です。

あれですよ。

( ;∀;)イイハナシダナー

ってなるやつ。

まぁそれと、そうやっていろいろ抱えたり思うこともありながらも健気に一生懸命がんばるヒロインのルイちゃんに影響を受けて、
ダメダメクズクズだった主人公の高橋君(=WEBニュースサイトの記者)も成長していく・・というね。

そういう「お仕事がんばる感動系」のお話です。


繰り返すけどよかった!


あれですね。
絵がしっかりリアルに描かれているのに感心します。
「きれい」なだけじゃない、いやきれいだけど、それ以上に「リアル」だなぁと。(田無駅とかもでてきた)
いまは在宅ワークになったのでほとんど行かなくなりましたが、私も会社員なんですね。
で、会社のオフィスってほんとうにあんな感じなんですよ。
床のタイルカーペットの色合いやデザイン、デスクとデスクトップPC、そしてディスプレイモニタ。
いまは全部HDMIになっちゃったけど、ひと昔前はああいうディスプレイアダプタを刺してPCとつなげてた。
椅子も安いやつはああなんだよ。背もたれが低くて青いやつ。それにコピー機・・

若手がやらかしたらそれを収拾するのは上の役目だ。そういう「役割」なんですよ。
責任は個人ではなく組織にある。
なんかあったらおれが謝ってやるから思い切って自由になんでもやってみろ、というね。
マネジメント職というのはぶっちゃけていえばそれだけのためにいるんや。

まぁそうして最初はダメダメクズクズだった高橋君もいろいろを通じて立派になったよ。

で、終盤のどこかで見たようなシーンの繰り返し。あれはうまいですね。ああいうのがとても映画的でよかったとおもいます!


「この種類の感動はなにかに似てる」と思いながらみてたのですが、あれです、たぶんテレビアニメ版「美味しんぼ」がすきなひとはこれもきっと好きだとおもう。
「美味しんぼ」ほど露骨に対決ムードとかトンデモはなくて、もっとお上品で、地に足がしっかりついた落ち着いたムードです。
が、「美味しんぼ」の大ファンの自分としたら、この種類の感動は「美味しんぼ」だ。

なんども泣けるシーン、実際ちょっと泣きそうになったシーンがありました。3回くらいですかね。

そこまでどんでん返しというか「えええええそうなるのおおおおお」みたいな意外な大展開みたいなのはないです。
ものすごいエキサイティングな展開!シーン!「うおおおおおおおおおお!」みたいなのはありません。

そういうのはなくて、でも映画らしくストーリーに起伏があって、こちらのココロもあがったりさがったりという。

ああ、いい映画だったなあ、という心地よい読後感があり。
そして自分も初心にかえって会社員をがんばろう、とおもわせてもらえるような、そんな映画ではなかったかとおもいますねー

よかったよー

これって原作とかあるんですかね?あるんだったらちょっと読みたいかも。
でも続きがありそう感をぜんぜん感じさせずにとてもきれいに完結したし、原作というものはないのかも。


ヒロインの駒田琉生(るい)cv早見沙織さんの声は癒されますねぇ
エンドロールで流れた主題歌「Dear my future」もよい歌とよい声で。
「誰が歌っているのか?」と思ってエンドロールみてたら「歌:駒田琉生(CV:早見沙織)」と出た。
歌もうまいんですねぇ

早見さんというと「SPY×FAMILY」のヨルさんがまず思い浮かびます。
あとは自分の場合は「86-エイティシックス」のアンジュさん。
癒される声です・・

劇場入場特典でもらえるカードは何かな?とおもって帰宅してからPC立ち上げてQRコードみてみたら。
「mカード」といって、アクセスしてPINコードいれると主題歌「Dear my future」のフルバージョンのmp3ファイルがダウンロードできる!

という。これいいですね。

いいけどもう音楽は全部Spotifyなのでmp3は使いにくく・・
まぁ自宅PCとクルマのメモリスティックに入れて時々聴こうかなというくらいに良い曲だ!


そんなところです。
今年は「BLUE GIANT」が2月にあったので暫定1位というわけにはいきませんが、「アリスとテレス」よりはしみじみと、良質な感動がありました。
暫定2位です。

★は高いぞ!「かがみの孤城」とか「僕愛・君愛」とかよりは上でいいです。
★4.4でお願いします!
おにおに

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